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紙について

紙の種類には、水彩紙・ケント紙・画学紙などがありますが、さらにその中にも細かな種類があります。
作風や画材に合った紙を選びましょう。

水彩紙

絵具ののりが良い・発色が良い・強度がある、といった点が水彩紙の特徴です。
また、水彩紙には紙の目(デコボコの紙肌)があり、同じ銘柄の紙でも紙の目によってかなり印象が違ってきます。細目・中目・荒目の3タイプがあります。

アルシュ(ナチュラルホワイト)

輸入水彩紙の中では最も普及している、フランス製の最高級紙。
強度があり、発色が良く、絵の具の伸びが良いので色ムラになりにくいのが特徴です。水彩の技法をほぼすべて使える紙といっても過言ではありません。
紙肌・厚さ共にバリエーションが豊富で、用途に合わせて幅広く使用できます。

ワトソン(ナチュラルホワイト)

アイボリーがかった色の高級紙。色の伸びがきれいで、発色が良いのが特徴です。
消しゴムにも強く、デッサン・スケッチ等に最適です。少し目が粗いので紙の目が出るような塗り方も出来ます。
撥水力が強く絵の具がかすれた感じにはなりますが、木炭・パステル・コンテなどの色のりが良く、広範囲にわたって色々な使い方が出来る紙です。

ワットマン(純白)

イギリス製の真っ白な高級紙。保存性の良さが特徴です。
「にじみ」「ぼかし」共きれいにでき、とても使いやすい紙です。また、グラデーションの幅も広く表現できるため、深い色の表現が可能です。水彩・インク両方を使う場合にはこの紙が一番適しているかもしれません。しかし、傷みやすいので消しゴムで消すと跡が残ってしまいます。

マーメイド(ややクリームがかったナチュラルホワイト色)

やや粗めの少し黄色がかった丈夫な紙。紙の目が粗く硬いため、ペン画や鉛筆画には不向きです。
「にじみ」と「ぼかし」はどちらもやりにくく、絵の具の伸びはあまりよくありませんが、発色が美しいのでカラーインクやパステルに向いています。

MO

日本の和紙を水彩紙として開発したもの。洋紙の輸入が困難な時代に、和紙の原料で国産の水彩紙を作ったのが始まりとされています。
強い吸収性があり、絵の具の伸びも良く、「にじみ」や「ぼかし」もやりやすいのが特徴。
水彩絵具はもとより鉛筆やパステルなどののりも良く、ソフトでなめらかな表現ができます。

ケント紙

画用紙と並んで手に入れやすいのが、このケント紙。
非常に強い表面を持ち、鉛筆やインク、絵具ののりがよく滲みがないのが特徴です。
表面には凸凹もなく滑らかなので、製図ペンなどにとても向いている紙です。

KMKケント(ナチュラルホワイト色)

ごく一般的なケント紙。消しゴムなどの削りに強いのが特徴です。原料に良質な木材繊維を使用しているのでバランスが良く、多くの用途に使用できます。製図・版下・ペン画・建築パースに最適な紙です。

BBケント(ややくすんだクリーム色)

イギリス製の最高級ケント紙。荒目と細目の2種類があります。
表面が強い・滲みが少ない・絵具の発色性が良いのが特徴です。
イラストレーション・水彩画・パステル画・コミック画など幅広く使用できます。また、細部を正確に描く場合にも最適です。

画学紙

学校などで使われる、いわゆる画用紙と呼ばれるもので、安価で手軽に買えるのが魅力です。
ある程度の強度があり、滲み過ぎないような加工がしてあります。鉛筆・クレヨン・クレパス・水彩絵具・墨など、多くの画材に適応する万能性を持った紙です。

ニューキャンバスペーパー

紙肌はキャンバス目に似た凹凸があります。
表面に厚いコーティングが施されている為、アクリル絵具に最適です。
コンテ・パステル・鉛筆などののりも良く、エンボス目を利用した面白い作品ができます。
また、従来のキャンバス地(化学繊維)とは違い油彩には向きませんが、練習用として使用することもできます。

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